ワーウルフのその後
9月末に鹿児島まで行き、去勢手術を経て岡山へ戻ってきたワーウルフ。その後の様子をお伝えします。
術後、様子を見ながらリトレーニングに入っていきました。時々、術後の痛みで後ろ脚を引きずるような素振りがありましたが、少しずつ痛みが和らいできて、リトレーニングマネージャーの宮田に心を開いてきました。
馬は草食動物なので、恐怖から逃げる習性があります。でも心を開いている人には、名前を呼んだら近くまで戻ってきます。ワーウルフも少しずつ、自分の名前を認識してきて指示を出した人のところへ戻ってくるようになりました。
現役時代は障害レースで1回勝ったことがある戦績で、障害に足が触れないように飛び越えることから立ち位置をすぐに譲ってくれます。サラブレッドは隣の馬より速く走ることを教えられてきたので、なかなかワーウルフのように、人の立ち位置を尊重してポジションを譲ることはありません。
この挙動から、きっと人が好きで優しい子だということが分かってきました。
先日のリトレーニングアカデミーでは、ワーウルフがデモホースで登場し、馬が素直に立ち位置を譲ってくれることを体験する時間がありました。参加者の皆さんからは「こんな馬あまり出会ったことない」という声を聞きました。ただ、女性には甘えん坊になりがちです笑
実は私自身、数日前に落ち込むことがあったのですが、そのときにただただ寄り添ってくれる優しい性格のワーウルフに心を救われました。首元に抱きついて、震えていると、「大丈夫だよ、落ち着いて。」と声をかけてくれるかのように、包み込んでくれました。
こうして人に寄り添ってくれるワーウルフ。名前とは裏腹に心優しい子です。
ワーウルフにたくさん癒してもらったように、ワーウルフにも「人といると安心して癒される。」そう思ってもらえるように一緒に過ごしたいです。